十両昇進条件とは?給料や褒賞金の金額はいくら?付け人や着物はいつから?

相撲

日本の国技、大相撲。子供の頃からとても馴染み深いスポーツでありながら、分からないことが多い競技でもあります。

貴乃花部屋の貴公俊が付け人に暴力をふるってしまったということがありました。貴乃花部屋の貴ノ岩が復帰した平成30年三月場所だけに、タイミングの悪さが悔やまれます。もちろん暴力は悪いのですが、何があったのか、なにが貴公俊をそんな行動に追い込んでしまったのか気になります。

そんな貴公俊は、『東十両14枚目』。平成30年の春場所から十両に上がったばかりの力士です。そもそも十両って何なのでしょう。十両になると何が良いのでしょうか。詳しく見ていきましょう。

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十両昇進条件とは?勝てばなれるの?

十両に昇進する条件は、幕下で勝ち越すこと。幕下で勝ち越しをしていれば十両へと優先的に昇進されるそうです。幕下での取組は、7番。幕下で4勝することが十両になる条件。ですが、幕内力士と十両の力士の人数は決まっているために、勝ち越しを続けていても、人数の関係で十両に昇進できない場合もあるようです。

事前に、番付編成会議で十両昇進が決まっている力士から優先的に、十両に昇進できるそうです。幕内から幕下に落ちてしまった力士の場合も同じく、番付編成会議で十両昇進が決まっていることが条件となるようです。

 

番付っていくつあるの?幕内ってどこから?

 

大相撲の『十両』とはそもそもどんな階級なのでしょうか。大相撲の階級は、10階級に分かれています。

まず、幕内と呼ばれるのが、横砂・大関・関取・小結・前頭。

①横綱、②大関、③関脇。横砂・大関・関脇は、東西にそれぞれ1名以上います。場合によっては、3名以上在籍するということもあるようです。

そして、④小結は、東西にそれぞれ1名以上が在籍しています。場合によっては、3名以上ということもあります。

『前頭』と呼ばれるのが⑤前頭と⑥十両です。東西にそれぞれ14名ずつおり28名までとなっています。貴乃花部屋の貴公俊は、『東十両14枚目』。十両の一番下ということになります。

『十両』は正式には、『十枚目』と言うそうです。ですが、番付けを言う時に、『14枚目』と順番をつけて呼ぶため。『十枚目14枚目』という呼び方が分かりにくいために、『十両14枚目』と言う呼び方へと変わったそうです。

幕下と呼ばれるのが、⑦幕下・⑧三段目・⑨序二段・⑩序ノロの4階級。力士構成員であり、お給料は出ません。正式には、『幕下二段目』と言うそうです。

 

十両昇進すると何が出来る?付け人はいつからつく?何をするの?

 

幕下と幕内では、雲泥の差があるようです。まず、幕下から幕内の十両に昇進するときには、化粧まわしを準備することが必要。そんな準備があるために、番付編成会議の終了後すぐに、十両昇進については発表があるそうです。

貴乃花部屋の貴公俊の三月場所からの十両昇進のニュースが、2018(平成30)年1月末に報道されたのも、その頃から化粧まわしなどの準備が必要なためだったのですね。

幕内なのか幕下なのかでは、着るものにも大きく違いがあるそうです。幕下の力士は、冬でも浴衣を着用する決まりになっているそうです。

宮城野部屋の十両十四枚目『炎鵬 晃(えんほう あきら)』付け人では、着ている着物が違いますね。

炎鵬

 

着物の他にも、幕内だと髪型が『大銀杏』となり、幕下は、『 ちょんまげ』となるなり、お給料も幕下には、出ないそうです。これは大きな違いですね。幕下は、関取ではなく、力士構成員だそうです。

 

①横綱 ②大関 ③関脇 ④小結 ⑤前頭 ⑥十両 ⑦幕下
三段目

序二段

序ノロ
名称 関取(幕内) 力士養成員(幕下二段目)
三役力士 前頭
平幕力士  十枚目
人数構成 幕内力士/~40名 28名
(東西
各14名)
~120名
(東西
各60名)
~200名
(東西
各100名)
約350名 約100名
各2名ずつ(東西各1名ずつ) 32名
(東西
各18名)
付け人 7~10人以上 2~5人 無/付け人
髪型 大銀杏 ちょんまげ
着物  着物/
羽織/
本縮緬帯/
マフラー

コート/
畳張りの雪駄
 着物/羽織/マフラー・コート/畳張りの雪駄 浴衣/
はおり/
マフラー

コート/
博多織の締子/
畳張りの雪駄/
足袋
浴衣/
縮緬帯/
畳張りの雪駄
浴衣 /ウール一重 /素足/下駄
給料 有り 無し
部屋 個室 大部屋
取組数 15番 7番
新幹線 グリーン車 普通車
食事 上位力士から 給仕
土俵入り 有り 無し

 

十両の給料や褒賞金はいくら?いつから決まったの?

 

各階級の給料はいくら?

関取の月給は、基本給と手当で構成されており、合計の金額はこのようになっています。

横綱  260万6,000円
大関  216万9,000円
三役  156万4,000円
幕内  120万9,000円
十両    95万7,000円

十両となると、月957,000円のお給料がもらえるそうです。力士のお給料が月給として定められたのは、1957(昭和32)年ころのことだそうです。

月給が約95万円というのは、急に良い生活が出来そうですね。大学の初任給の平均は、現在20万円ちょっとだそう。それに比べたら、5倍近いお給料ということになります。

着物や付け人たちの世話なども含めての金額かもしれませんが、とても良い月給ですね。関取には、幕下の付け人たちを強くするために稽古をつけたりすることも仕事の1つだとか。お給料が高くなる分、責任も重くなるようです。

 

褒賞金や奨励金っていくら?どんな風に計算するの?

月給に加えて、大相撲には、『褒賞金』と言うものがあります。『褒賞金』は、勝ち星に応じて課金されていき、場所ごとに支払われます

力士褒賞金はこのようになっていて、ことあるごとに加算されていきます。受け取る際には、4000倍した金額を受け取ることが出来ます。

幕内の報奨金
横 綱 150円
大 関 100円
幕 内 60円
十 両 40円
幕下の報奨金
幕下・三段目・序二段・序ノロ 3円

 

例① 幕内の力士が10勝した場合

幕内では14番ありますので勝ち越しは、7番。10勝勝っているということは、3つ勝ち星があるということで、勝ち星3×0.5円(50銭)=1.5円の褒賞金となります。受け取る時には、4000倍されるので、6,000円ということになります。

 

例② 前頭・十両の力士が横綱に勝った場合

前頭と十両の力士が、横綱に勝った場合には、『金星』と言って、10円の給金が付きます。受け取る時には、4000倍されるので、40,000円ということになります。

『金星』は勝ち越ししているしていないに関わらずもらえるそうです。まさに『金星』の場合の嬉しいボーナスですね。

 

幕下以下の力士には、褒賞金は有りません。ですが、『奨励金』と言われるものが支給されるそうです。その金額はこのようになっています。

幕下 三段目 序二段 /序ノロ
勝ち星 2,500円 2,000円 1,500円
勝ち越し星 6,000円 4,500円 3,500円

幕下の取組は、7番。4勝で勝ち越しとなります。

例① 幕下力士が6勝した場合

勝ち越し星は3番なので、勝ち星6×2,500円=15,000円勝ち越し星3×6,000円=18,000円で、合計32,000円の奨励金がもらえることになります。

お給料は有りませんが、勝つことで手当がもらえるのですね。それにしても少ないので、早く強くなって、幕内に入りたいところです。幕下のうちは、結婚することも許されていないそうでう。確かにお給料がもらえないうちに結婚しても、どう生活していっていいか困りますね。

 

大相撲の十両昇進条件や、力士の給料、褒賞金の金額、付け人はいつからつくのか、着物はいつから着られるのかなどについて見てきました。幕内に入ると着る物もそれまでの浴衣とは違い、素敵な着物になることで、普段の生活から責任ある行動をしないといけない、そんな自覚が持てそうです。

 

最後までお読みいただきまして、誠にありがとうございました。

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