フィギュアスケートと言うとジャンプだけだと思いがちなのですが、実は、ステップやターン・スピンも難しい技なのです。あまり目を向けられることのないステップとターン、そしてステップシークエンスについて解説していきます。
ステップシークエンスって、いくつスピンやステップ構成されているんでしょうね。見ていきましょう。
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フィギュアスケートのステップの種類を解説!ターンとの違いは?
フィギュアスケートのステップのうち4ステップを解説します。
- トウステップ
- シャッセ
- モホーク
- チョクトウ
ステップは、フィギュアスケートのエレメンツ(要素)として、プログラムの中に必ず入れなければならないことになっています。
フィギュアスケートのステップとは、両足を使って体の向きを変えることを言います。一方、ターンとは、片足で体の向きを変えることを指しています。
ターンとステップ、違いが分かりにくいですが、片足を使ったか、両足を使ったのかと考えるとわかりやすいですね。では、『トウステップ』『シャッセ』『モホーク』『チョクトウ』の順で解説していきます。
トウステップ
トウステップと言うのは、スケート靴のトウ(つま先)を使って滑るステップのことを指します。
シャッセ
片方の足に重心を乗せて、反対の脚に重心を乗せ換えて滑るステップ。
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モホーク
足の外側(アウト)に重心を乗せて滑り、くるっと180度向きを変えて、反対の脚の外側(アウト)に重心を乗せ換えて滑るステップ。くるっと向きを180度変えるので、滑りはじめと前後の向きが変わることになります。足を変えても外側に体重を乗せているので、大きな円を描くように進むことになりますね。
チョクトー
滑ってきたエッジから足を変える時に、反対側のエッジに体重を乗せながら滑るステップ。
フィギュアスケートのターン、種類はいくつ?ステップとの違いは?
フィギュアスケートのターンの種類は、このようになっています。
- スリーターン
- ブラケットターン
- カウンターターン
- ロッカーターン
- ツイズル
- ループ
フィギュアスケートのターンとは、片足で体の向きを変えることを言います。一方、ステップとは、両足を使って体の向きを変えることになります。
フィギュアスケートのプログラムの中には、ジャンプやスピン同様、必ず入れなければならないエレメンツ(要素)となっています。では、『スリーターン』『ブラケット』『カウンター』『ロッカー』『ツイズル』『ループ』の順で解説していきます。
スリーターン
スリーターンと言うのは、数字の『3』をスケートのブレードで描くようなターンのこと。大きな円を書くとします。その大きな円の途中で進行方向からくるっと大きな円の内側を向いて、体の向きを変え、初めの体の向きと反対向きに滑っていくターンです。スリーは『3』のことなのでしょうね。

ブラケットターン
ブラケットとは、スリーターンと逆で進行している円のカーブの外側にくるっと向きを変えることになります。大きな円を書くとして、大きな円の外側を向いた状態から、体の向きを変えます。

カウンターターン
Sの字に進んでいく時に、S字の真ん中でくるっと進行方向を変えるターン。例えば、進み始めは前向きに進んでいたとして、ターンして後ろ向きに進んでいくことになります。

ロッカーターン
ロッカーもカウンターのようにS字で進行するのですが、くるっと向きを変える時にカウンターと反対になります。カウンター同様、進み始めは前向きであった場合には、くるっと向きを変えて後ろ向きに進むことになります。

ツイズル
クイックスリーターンとも言うように、スリーターンでの方向転換を早く何回も何回もすることをツイズルと言います。アイスダンスのショートとフリーのプログラムには、必ず入れなければならないターンとなっています。
こんなに早いエレメンツをアイスダンスの2人で息を合わせるのは、難しそうですね。でも綺麗に出来たら、見ていて感動しますね。
ループ
進行する大きな円の内側に小さく円を書きながら、体の向きを変えるターン。スリーターンでの動きによく似ていますね。スリーターンは、キュッと回転を変えましたが、ループは、カーブを描きながら向きを変えるターンです。
フィギュアスケートのステップシークエンスって何?
ステップシークエンスは、片足でするターンと両足で行うステップの組み合わせで構成されています。2011/2012シーズンまでは、リンクの使い方によって3つに分けられていたそうです。
- ストレートラインステップシークエンス SlSt
- サーキュラーステップシークエンス CiSt
- サーペンタインステップシークエンス SeSt
現在は、ステップシークエンス(StSq)という名前に統一されています。ステップシークエンスは、演技後半、リンクの端あたりから始まり、怒濤の如くステップやスピンが続き、選手たちの気迫を感じる時ですよね。
ジャンプも好きですが、ステップシークエンスも好きだという方、多いのではないでしょうか。スピンもステップも勉強中な管理人ですが、どうやってあんな動きできるんだろうと、釘付けになってステップやスピンのステップシークエンス、見つめてしまいます。
安藤美姫さんのこれからステップシークエンス始まるよー!という気迫に満ちた演技がすごい好きでした。迫力のあるステップシークエンスって感じがしました。
フィギュアスケートのステップシークエンス、レベルはいくつ?点数の基準は?
フィギュアスケートのステップの点数は、レベルと出来栄え点であるGOEを足したもの。フィギュアスケートのステップシークエンスのレベルは、5段階あります。
- レベルB
- レベル1
- レベル2
- レベル3
- レベル4
そしてGOEは、6段階があります。
- -3
- -2
- -1
- +1
- +2
- +3
『レベル』と『GOE』を合わせた点数がその演技の得点となります。
2017/2018シーズンのステップシークエンスのレベルを決める基準は、どのようになっていたのでしょうか。『国際スケート連盟コミュニケーション第 2089 号』では、ステップ・シークエンスについてこのように書かれています。
ステップシークェンス
1) シークェンス中の難しいターンおよびステップが,最低限に多様 (レベル 1),やや多様 (レベル 2),多様 (レベル 3),複雑(レベル 4)である (必須)
2) 完全に体が回転する両方向(左と右)への回転.各回転方向とも全体でパターンの少なくとも 1/3 はカバーすること
3) 少なくともパターンの 1/3 において身体の動きを使っている
4) シークェンスの中に明確なリズムで実行する難しい 3 つのターンの組み合わせ.各足異なるものを 1 つずつ.数えられるのは,各足とも最初に試みられた組み合わせのみである.引用:国際スケート連盟コミュニケーション第 2089 号より
フィギュアスケートLife(vol.14) Figure Skating Magazine 羽生結弦祝賀パレード&凱旋公演/2018世界選手権特集 (扶桑社MOOK)
難しいターンおよびステップの種類:ツイズル,ブラケット,ループ,カウンター,ロッカー,チョクトウ
最低限に多様とは少なくとも 5 個の難しいターンおよびステップを含み,どの種類も数えてよいのは 2 個までである.
やや多様なとは少なくとも 7 個の難しいターンおよびステップを含み,どの種類も数えてよいのは 2 個までである.
多様なとは少なくとも 9 個の難しいターンおよびステップを含み,どの種類も数えてよいのは 2 個までである.
複雑なとは少なくとも 11 個の難しいターンおよびステップを含み,どの種類も数えてよいのは 2 個までであり,5 種類は両方向で行われなければならない.
身体の動きを使っているとは,合計すればステップ・シークェンスのパターンの少なくとも 1/3 は両腕,頭,胴体,ヒップ,両脚の動きをはっきりと使い,これらの動きが体幹のバランスに影響を及ぼしていることを意味する.
難しいターンの組み合わせでは,同じ順序,同じエッジ,同じ足で行われた同じターンで構成されている場合には,その組み合わせは同じものとみなされる.引用:国際スケート連盟コミュニケーション第 2089 号より
ステップシークエンスのレベルを判定するステップとターンは、以下の6ステップ。
『ツイズル』『ブラケット』『ループ』『カウンター』『ロッカー』『チョクトウ』
そして、ステップシークエンス中に上半身の動きも豊かな表現力が求められいて、3分の1以上の体の動きが必要だと明記されています。
ステップシークエンスで、高得点を獲得するには、数多くのステップやターンをプログラムに含んでいて、その質も高いものであることが必要のようです。
2007年10月に行われた日米対抗フィギュアでの浅田真央さんのステップシークエンスでは、『レベル4』を獲得しました。その時のステップシークエンスの中には、5つのステップと6つのターンが含まれていました。そして左右の足を変えながら、50以上も組み合わせて演技されていました。
最後までお読みいただきまして、誠にありがとうございました。