フィギュアスケートルール改正2018で羽生結弦は四回転アクセル無しでも勝てる?

フィギュアスケート

4月となりフィギュアスケートのルール改正が気になる時期となってきました。決定するのは、2018年6月とのことですが、既に決定している事項もあります。

2017-2018シーズンは、男子も女子もジャンプの進化がすさまじいシーズンでした。女子シングルでは、ロシアのアリーナ・ザギトワ選手が演技後半にジャンプを集中させて高得点を獲得していました。

そして男子シングルでは、アメリカのネイサン・チェン選手が5種類の4回転ジャンプを跳び、オリンピック史上初の6つの4回転ジャンプをフリーの演技でくみこんできました。

そんなジャンプの進化が気になるのですが、2018-2019シーズンからのフィギュアスケートでは、ジャンプの得点についての改正があるようです。そんなルール改正とその影響について見ていきましょう。

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【2018改正】フィギュアスケートルール改正2018-2019シーズンから変更する点は?

まずフィギュアスケートで改正が決まっているルールが2点あります。そちらから見ていきましょう。

(1)男子シングルフリーでのジャンプが8回から7回へルール改正/2018-2019シーズンより

男子シングルフリースケーティングでのジャンプ数の変更です。2017-2018シーズンは、8個のジャンプを跳ぶことが出来ましたが、2018-2019シーズンからは、7個のジャンプへと1つ減少することが決まっています。

例えば、2018年3月に行われた世界フィギュアスケート選手権のネイサン・チェン選手。フリースケーティングの中に組み込まれていたジャンプは、

  • ①4回転ルッツ
  • ②4回転フリップ+2回転トウループ
  • ③4回転フリップ
  • ④4回転トウループ
  • ⑤4回転トウループ+3回転トウループ
  • ⑥4回転サルコウ
  • ⑦3回転アクセル
  • ⑧3回転フリップ+1回転ルーツ+3回転サルコウ

と8つのジャンプを跳んでいます。そしてコンビネーションジャンプにしないといけないルールもあります。コンビネーションジャンプはなくならないので、シングルジャンプを1つ減らすという構成へと変わってくるのでしょう。

 

(2)男子シングルとペアのフリー演技時間が4分半から4分へ改正/2018-2019シーズンより

男子シングルとペアのフリーでの演技時間が、4分へと30秒短縮されます2017-2018シーズンでは、4分30秒でした。

これによりシニアでは、女子シングルも男子シングルもペアもアイスダンスも4分へとフリー演技時間が揃うことになります。そして、ジュニアの男子シングルとペアも女子シングルと同じく3分30秒へと30秒短縮となります。

ペアの女子の選手は、男子と同じく4分30秒も滑っていたのですね。しんどいでしょうね。

このルール改正で、シニアのフリー演技時間はすべて4分、ジュニアのフリー演技時間はすべて3分30秒へと統一されることになりました。

 

(3)後半の得点1.1倍となるジャンプは、ショート1本/フリー3本へ改正/2018-2019シーズン

2017/2018シーズンのアリーナ・ザギトワ選手のプログラムは、演技後半のジャンプの点数が1.1倍となる時間にジャンプを跳ぶというものでした。

ルールにのっとったプログラムなので何もルールに反してはいません。ですが、そんなザギトワ選手のプログラムに異論を唱える人たちがいたことも事実。

そんな声を聞き入れたルール改正として、1.1倍となる後半のジャンプの数に制限が出来ました。ショートプログラムでは最後の1本、フリースケーティングでは最後の3本が1.1倍のスコアがもらえるジャンプとなります。

 

フィギュアスケートルール改正/2018-2019シーズンより

ここからはジャンプに関するルール改正です。ジャンプに関しては、改正が難しそうですね。

ジャンプには、GOE(出来栄え点)と言う『基礎点』にプラスマイナスされる点数があります。そのGOE(出来栄え点)は、2017-2018シーズンまでは、『+3』『+2』『+1』『0』『-1』『-2』 『-3』と7段階に別れていました。

それを、『+5』『+4』『+3』『+2』『+1』『0』『-1』『-2』『-3』『-4』『-5』の11段階にし、ジャンプの基礎点自体を少しづつ下げようという案もあるそうです。現在発表されている改正案はこのようになっています。GOE(出来栄え点)の11段階については、基礎点の10%を減点していくとされています。

例えば、トリプルアクセルの加点と減点について見ていきましょう。

加点…トリプルアクセルの基礎点は、現ルールでは8.50、改正案では8.00。最大のGOEを加点した時には、現ルール『+3』され『11.50』となりました。改正案では『+4.00』され『12.00』となります。

減点…マイナスされる場合には、現ルールでは『-3』され『5.50』改正案では『-4.00』され『4.00』となってしまいます。

改正案では、出来栄えが良ければ現行ルールよりも大きく点数を伸ばせますが、転倒してしまうと現行ルールよりも大きく点数が下がることになります。

【2018年6月改正】

2018年6月のルール改正により、GOEが11段階で評価されることに決定しました。

 

 

羽生結弦に四回転アクセル無しでも世界トップに立てる?

フィギュアスケートのルール改正は、2018年6月に正式発表があるとされています。

2017-2018シーズンでは、ロシアのアリーナ・ザギトワ選手がシニアデビューし、演技後半にジャンプを組み込むという極端な演技構成をしていました。そんなジャンプありきのフィギュアスケートから曲の表現に重きを置いたルール改正となると見られています。

2018年平昌オリンピックで金メダルを獲得した羽生結弦選手は、ジャンプの綺麗さはもちろんですが、その他のステップやつなぎもとても素晴らしい選手です。

このルール改正で、ジャンプ一つ一つにつくGOE(出来栄え点)が多く加点されるとなると、羽生結弦選手に4回転(クワド)アクセルは必要ないのではと思っています。ジャンプの加点を多くもらえる羽生結弦選手なので、これまで以上のGOE(出来栄え点)を獲得できる可能性があります。

例えば、4回転サルコウの基礎点は、現行ルールでは『10.50』、改正案では『9.70』。基礎点は『0.8』も低くなります。ですが、GOE(出来栄え点)が最大で加点された場合には、現行ルールでは『+3』で『12.00』でした。

改正案では、最大で『+4.85』加点されることになり、『14.55』というスコアになります。全ての要素で美しいスケーティングをする羽生結弦選手にとっては、有利に働きそうなルール改正と言えそうです。

敢えて怪我のを危険を冒してまで、『4回転アクセル』を習得する必要はなくなるかもしれません。ジャンプの質を向上させることで、世界トップの成績は維持していけるように感じています。

 

最後までお読みいただきまして、誠にありがとうございました。

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