冬の人気スポーツの1つであるフィギュアスケート。現在では室内リンクが当たり前になっていますね。ですが、フィギュアスケートが生まれたばかりの頃は、屋外のリンクで演技するのが当然のことだったようです。
そんな知っているようで知らない、フィギュアスケートの歴史について見ていきましょう。どんなふうにフュギュアスケートという競技が始まり、それぞれのジャンプの第一人者ともいうべき歴史的な選手についても解説していきます。
フィギュアスケート大好きな方もそうでない方も、『フィギュアスケートって(やっぱり)面白い!』って思っていただけると嬉しいです。コメントや訂正は、メッセージからお知らせくださいね。
フィギュアスケートのジャンプの歴史を解説!第一人者や歴代選手を紹介!
フィギュアスケートの始まりは120年以上も前のこと
フィギュアスケートという競技が始まったのは、今から120年以上も前のこと。18世紀にまでさかのぼります。当時は、屋外リンクで行われていました。
ウィーンの屋外リンクで行われた1882年の国際大会。『アクセル・パウルゼン(ノルウェー)』が世界で初めてアクセルジャンプを跳んだと言います。フィギュアスケートジャンプのうち最初に生まれたのは、『アクセルジャンプ』なのですね。136年も前のことになります。当時は、1回転のジャンプだったそうです。
現在スケート連盟と言えば、あたり前のように『ISU/国際スケート連盟』という名前が思いつきますが、『ISU/国際スケート連盟』が発足したのは、1892年オランダ。
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1896年に世界で初めてのフィギュアスケート世界選手権が行われました。ロシアのサンクトペテルブルグで行われた世界選手権では、男子シングルのみの開催だったようです。金メダル獲得したのは、スウェーデンの『ウルリッヒ・サルコウ』。
名前を聞いてピンと来た方もいらっしゃるかもしれませんね。サルコウジャンプの第一人者となる方です。サルコウジャンプが試合で認定されたのは、1909年のこと。
ウルリッヒ・サルコウの活躍は?サルコウジャンプはいつ跳んだ?
ウルリッヒ・サルコウは、第1回世界フィギュアスケート選手権から、11年間の間に10回も第1位に輝いています。ウルリッヒ・サルコウが2回目に世界選手権で第1位を獲得した時、第2位に入ったのはなんと女性の『マッジ・サイヤーズ』。
1900年代の女性が男子選手と同等に競技に出場するなんてことは、予想もしなかったのか、フィギュアスケートの規定には男子に限るという決まりはなかったそう。その為、運動神経の優れたマッジ・サイヤーズは、フィギュアスケート世界選手権に出場しました。
そして、銀メダルを獲得。その後、女子の出場が禁止となりマッジ・サイヤーズの出場は叶わなくなります。ですが、1906年には女子シングル部門が出来、サッジ・マイヤーズは、ひざ下丈のスカートをはいて出場し、1906年と1907年世界選手権でに2年連続金メダル獲得を果たしました。
フィギュアスケートがオリンピック種目となったのはいつ?
フィギュアスケートが、オリンピック種目となったのは、1908年ロンドンオリンピックでのこと。1908年10月28日~29日夏季ロンドンオリンピックの種目としてフィギュアスケートが行われました。
1908年ロンドンオリンピックは4月27日に開会式が行われ、22競技110種目が行われました。閉会式が行われたのは10月31日。約半年間も行われていたことになります。
フィギュアスケートの上位成績は、このようになっています。
- 男子シングル/金メダル…ウルリッヒ・サルコウ(スウェーデン)
- 女子シングル/金メダル…マッジ・サイヤーズ
- ペア/金メダル…アンナ・ヒュブラー&ハインリヒ・ブルガー、
銅メダル…エドガー・サイヤーズ&マッジ・サイヤーズ夫妻
サルコウ・ループ・フリップ・トウループジャンプの始まりは?
1909年世界フィギュアスケート選手権でウルリッヒ・サルコウが初めてサルコウジャンプを跳びます。サルコウジャンプの始まりですね。
翌年1910年には、ドイツのヴェルナー・リットベルガーがループジャンプを跳びます。ヨーロッパでは、ループジャンプと呼ぶのではなく、リットベルガーの名前から、『リットベルガー』と呼ぶことも多いそうです。
それ以降、1913年にアメリカのブルース・メープスがフリップジャンプを成功させ、オーストリアのアロイス・ルッツがルッツジャンプを成功させます。そして、1920年には、フリップジャンプの第1人者のブルース・メープスがトウループジャンプも飛びます。
これで、6種類のジャンプが出そろったことになります。1882年アクセルジャンプの誕生から1920年トウループジャンプ誕生まで約40年。フィギュアスケートという競技の形が作られた時代といっても良さそうですね。
フィギュアスケートが生まれるまでを年表で解説!
フィギュアスケートのジャンプの形が作り上げられるまでには、40年ほどしかかかっていなかったようです。ですがそこから、2回転となり3回転となり、今では、4回転ジャンプを跳ぶ選手が多数います。
急成長を遂げているフィギュアスケートの技。そんな歴史を年表で見ていきましょう。
時期 | 概 要 |
19世紀半ば | フィギュアスケート競技の始まり |
1882年 | 国際大会(ウィーン)でアクセル・パウルゼンがアクセルジャンプを初めて跳ぶ |
1892年 | 『国際スケート連盟/ISU』がオランダにて設立 |
1896年 | 第1回フィギュアスケート世界選手権(ロシア・サンクトペテルブルグ)男子シングルのみ
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1897年 | 第2回世界選手権 |
1898年 | 第3回世界選手権 |
1899年 | 第4回世界選手権 |
1900年 | 第5回世界選手権 |
1901年 | 第6回世界選手権 ウルリッヒ・サルコウ(スウェーデン)が金メダル獲得 |
1902年 | 第7回世界選手権 マッジ・サイヤーズが女性で初めて参加し第2位獲得。 ウルリッヒ・サルコウ(スウェーデン)が世界選手権金メダル獲得 |
1903年 | 女子選手参加が禁止となる。 第8回世界選手権 ウルリッヒ・サルコウ(スウェーデン)が世界選手権金メダル獲得 |
1904年 | 第9回世界選手権 ウルリッヒ・サルコウ(スウェーデン)が世界選手権金メダル獲得 |
1905年 | 第10回世界選手権 ウルリッヒ・サルコウ(スウェーデン)が世界選手権金メダル獲得 |
1906年 | 第11回世界選手権 女子シングルが設立。マッジ・サイヤーズが金メダル獲得 |
1907年 | 女子シングルでマッジ・サイヤーズが金メダル獲得獲得 第12回世界選手権 ウルリッヒ・サルコウ(スウェーデン)が金メダル獲得 |
1908年 | 第13回世界選手権 ウルリッヒ・サルコウ(スウェーデン)が金メダル獲得 ロンドン夏季オリンピックでフィギュアスケート競技開催
|
1909年 | 第14回世界選手権 ウルリッヒ・サルコウ(スウェーデン)が金メダル獲得。サルコウジャンプを始めて跳ぶ |
1910年 | 第15回世界選手権 ウルリッヒ・サルコウ(スウェーデン)が金メダル獲得 |
ヴェルナー・リットベルガー(ドイツ)がループジャンプ(リットベルガー)を跳ぶ。世界選手権、銀メダル獲得 | |
1911年 | 第16回世界選手権 ウルリッヒ・サルコウ(スウェーデン)が金メダル獲得 |
1913年 | ブルース・メープス(アメリカ)がフリップジャンプを跳ぶ |
アロイス・ルッツ(オーストリア)がルッツジャンプを跳ぶ | |
1920年 | ブルース・メープス(アメリカ)がトウループジャンプを跳ぶ |
まとめ
『フィギュアスケート|ジャンプの歴史を解説!第一人者や歴代選手を紹介!』と題して記事にしてきました。フィギュアスケートのジャンプが認定されるためには、公式試合で成功させる必要があります。
例えば、練習でトリプルアクセルを飛べるようになったとしても、試合の中で成功させないとトリプルアクセルが跳べるとは認定されません。マイナス判定がついたとしても、試合で挑戦し、『トリプルアクセル』で認定されるのは、選手として嬉しいことかもしれません。
フィギュアスケートのルール改定が2018年6月に行われます。素案では、難易度の高いジャンプを無理に飛ぶよりも、難易度を下げてでも綺麗なジャンプを跳ぶことのが、より高得点を狙えるという流れになりつつあるようです。選手たちのプログラムも大幅な変更があるかもしれませんね。
最後までお読みいただきまして、誠にありがとうございました。